月連載・子育ての話 その9 text by tammy
暑いですね。
あらためて文字にすることもないのですが、
この時期お約束の開口一番です。
子どもたちには、暑さなどまったく関係ないらしく、
パワー全快の夏休み。
家の近所は蝉の声もかき消されるほどにぎやかです。
夕方になると、庭の水まき。
子どもたちは待ってましたとばかり、水遊び。
大興奮でおふろに突入、が最近の我が家の定番。
8月は、そんな日々を送るtammyが担当です。
「ポ〜ニョ ポ〜ニョ ポニョ さかなのこ〜」
毎日、幼稚園児が連呼しているのを見かけます。
『崖の上のポニョ』
宮崎 駿監督の新作ですが、見に行かれましたか?
私はまだなのですが、とても楽しみにしています。
すこし思い入れがあるのです。
その、ちょっぴりおかしな話を聞いてください。
5歳の娘には特別のお友達がいます。
名前はドド。
私たちには姿・かたちは見えません。
あれは、娘が2歳のときのクリスマス間近なある日。
車から、街のイルミネーションを見るともなしに見ていたら、
「あっ、ドド!」
と、娘が声をあげました。
窓から誰かがこちらをのぞきこんでいる、といった雰囲気。
それがドドとの出会い(と私が思っている)でした。
それからは毎日ドドが、うちにやってきて遊んでいました。
私たちには見えないけど、トトロのようなものがいるんだろう
と、公認というか、放任。
もともと、ひとり遊びが多く、ひとりでいっぱいしゃべっていたし。
ドドにはちゃんと家があって、お母さんもいるみたい。
そのうち、ドドの友達のカバとか、アンちゃんもやってきて、
どこまで増えるんだ?!
と、内心あせったりもしました。
娘がドドのことを話したお友達がいました。
幼稚園で最初にお友達になった女の子です。
彼女にもキチロさんというお友達がいたのです。
ふたりには幼稚園の庭の木や、特定の場所に特別なものが
見えたみたいでした。
残念ながら、彼女は引越してしまいました。
それ以降、人に話すのは聞いていません。
バカにされちゃうから・・・と話していました。
3歳のおわり、まもなく弟が生まれようとするころ、
やたらめったら、ポニョという言葉が聴かれるように・・・。
とくにお料理のときに、ポニョをいれて、コショーをいれて、
といった調子。
なんだよ!ポニョって?
ある朝、母が新聞を持って大騒ぎ。
寝ぼけまなこの私に、
「来年の夏公開予定の宮崎 駿監督の最新作!
題名は『崖の上のポニョ』だって!」
え"?!
目が覚めました。
ポニョって、さかなだったの?
最初は、私がイライラしてよく怒っていたときにドドが出現した
気がして、現実逃避では・・・と思ったこともあります。
けれど、なにかしら不思議な世界をもつのも‘子どもの力’と
今は、いつまでこの世界が繰り広げられるのか楽しみです。
そして、下の子が空を見て、おしゃべりしてるときがあるので、
次は誰だ?
と笑っている夫と私です。