10月のオススメ絵本は・・・
『アンパンマン』でおなじみの やなせたかしの本です。
text by yuki
『やさしいライオン』 フレーベルのえほん
やなせたかし といえば・・・やっぱり『アンパンマン』。
ですが、私にとってはこの『やさしいライオン』です。
子どもの頃に、よく読んだ絵本のひとつ。
印象的なラストのシーンが記憶に残るお話です。
優しいメスの犬、ムクムクに育てらたみなしごライオン、ブルブル。
けれど、大きくなってしまったブルブルはサーカスへ・・。
ムクムクと離ればなれになってしまいます。
何年かたって、サーカスの人気者になったブルブル
ある夜、遠くから懐かしいムクムクの子守唄が聞こえて・・
会いたい一心から、サーカスを飛び出してしまいます。
最後はちょっと涙がでてしまう
・・そんな悲しいけれど優しいお話。
アンパンマンのアニメではわからない、
やなせたかしの素敵なイラスト。赤がとても鮮やかです。
それにしても、やなせたかしはいつでも直球勝負。
伝えたい想いはストレートなのです。
『 アンパンマン大研究 』
著 やなせ たかし / 鈴木 一義
変わった本を、もう1冊ご紹介。
とある中学校の先生である、鈴木一義先生がクラスの子どもたちから
『アンパンマン』に対する質問を集めて、科学的に解答していく本。
作者のやなせたかし自身も一部コメントしています。
絵本ではないけれど『やなせたかし』の一面が見える
面白い本です。
例えば、こんな感じ・・
質問
「ばいきんまんが変装したとき、なぜ誰も気づかないのですか?」
鈴木先生の答
「ばいきんまんの変装がとてもうまいからでしょう。
それとも、みんなが鈍いのでしょうか」
やなせたかしの答
「疑わないこと、これはアンパンマンワールドの一つの約束なのです」
強引なやなせたかしの解答・・。
少し笑ってしまう反面、
作者としてハッキリと言い切るところは尊敬です。
??? と思える設定でも
やなせたかしだから・・『アンパンマン』だから・・
OKになる説得力。
だから、長く愛され続いているのかな。
●オススメ絵本は、来月から第4土曜日の更新となります。