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月連載・子育ての話 その13  text by tammy

2008-12-kosodate.jpg
 
この季節になると出してくる宝物。
友人から譲り受けた近沢レースのX'masテーブルクロス。

はじめて目にしたときは20代前半。
漠然と温かい家庭を感じて、心が躍りました。
友人が私のために、このクロスをかけて、
パーティーに招いてくれたからかもしれません。

手前にあるのは、彫刻家の茅木 日出男さんの作品。
うさぎのお尻から太ももにかけてのラインが
当時まだ1歳の娘の足の肉付きにそっくりで
グッときました。

この微妙な躍動感と今でも覚えている娘の太ももの感触。
嬉しい気持ちいっぱいでこのテーブルクロスの席についた
あのときの笑みと心につながっている気がするのです。

思えばあの席に茅木氏も座っていたっけ。
縁とは摩訶不思議なものですね。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

12月の子育てについては摩訶不思議から神秘へ。
妊娠・出産について、ほんの少しお話しします。

赤ちゃんを宿したとき、どのような気持ちでしたか?

嬉しくてたまらなくて、愛しくて愛しくておなかをさすって
少しずつ心もからだも準備をした人が多いのでしょうか?

それとも、つわりや体調変化など、大変だったことが先に
口をついて出てきてしまいますか?

私はといえば、巷にあふれる妊娠・出産に関する情報、
どれをとってもピンと来ないまま臨月を迎えた、
そんな感じでした。

よくあそこまで無知で出産を迎えたものだと今となっては
思います。

けれども、初めてのお産体験が今の私を突き動かしている
と言っても過言ではありません。
生んで以降、学びに力を入れました。

いのちの始まりは受精卵からなのはご存知のとおり。
その前身の卵子は女性の持つ赤ちゃんの種のようなもの。

実は卵子は、私たちがまだ胎児の頃にすでにおなかの中に
存在するのです。
私たちが産声をあげる前に、卵子のほうが先に
産声をあげているのです。

その数およそ700万個。
思春期に入り、生理が始まると、
その中から5〜10個が毎月発育して、
そのうちでいちばん成熟したものが排卵されるのです。

私たちは目覚めていなかったけれど、
母が祖母のおなかの中にいたときにすでに卵子として
誕生しているのです。
すごいと思いませんか?
そこから計算すると、意外に団塊の世代だったりして・・・。

出産=誕生です。
でも、私は出産までの歩みも、確かないのちの道のりだと
思いたいのです。

友人がおなかの赤ちゃんを三度亡くしました。

これだけ医学が発達しても、人工の子宮は作れないし、
原因不明でなくなるいのちも多いのです。

いのちの誕生と死は隣り合わせなのだとつくづく思います。

卵子が産声をあげたときから、今、
確かに存在している。
そう思って、妊娠・出産に向き合えたなら、
何か少しは心持が違うのではないでしょうか?

我が子に対してはもちろん、自分にも、そして
夫や両親、祖父母にも・・・
愛しみの心が湧いてきます。

日々の生活に追われつつも、
一歩一歩でも思う方向に歩きたい。

そう感じられる方々に、何かが届いたらいいなと思います。

Merry Christmas♪

text by tammy

追伸
うっとうしいと思っていた生理も、
一緒に歩んできた卵子を思うと愛しくなりました。
 

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2008年12月 6日 22:56に投稿されたエントリーのページです。

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